不妊症の原因

症状

射出精液中に精子が一匹もいない状態をいいます。無精子症には、閉塞性と非閉塞性の二通りがあります。

閉塞性無精子症の治療法(MESA)

閉塞性無精子症に対してはMESA(精巣上体精子回収法)を行います。
当院ではEPSP(精巣上体精子を意味するEpididymal spermの略)と呼ぶこともあります。
精巣を覆う陰嚢にメスを入れて、精巣と精管の間にある精巣上体という部位にガラス製のピペットを刺して、精子を採取します。
精巣から採取するMicro-TESEと比べて、良質な精子を多量に得ることができます。
精子が採取できれば、顕微授精の治療に入ります。
手術は全身麻酔または局所麻酔下で行います。
手術時間は約30分で、当日に帰宅は可能ですが、手術翌日までは安静にされてください。

非閉塞性無精子症の治療法

①Micro-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収法)

精巣を切り開いて精子を採取する治療法です。手術の詳細はリンク先をご覧ください。
Micro-TESEでも精子が見つからない、もしくは不動精子か奇形精子しか見つからない場合は、精子に成熟する前の細胞である精子細胞を採取して顕微授精に用います。
当院では、精子細胞を用いた治療で出産に至ることに成功しています。
異常児の発生率が高くなるなどのリスクは現在までに認められておりません(臨床成績はこちらをご覧ください)。
精子細胞を用いた治療法に関する資料をご覧になりたい方は、下の画像をクリックしてください。

不妊治療

②AID(非配偶者間人工授精)

ご主人以外の精子を使用します。
妊娠率は2~3%と非常に低く、生まれた子供に本当の父親を教えなければいけない「出自を知る権利」などの大きな問題があります。
そのため、AIDには十分なカウンセリングが必要となります。

MESAとMicro-TESEの比較

閉塞性無精子症の方のなかには、精巣を切り開かなくとも精子が回収できること(MESA)を知らない方は珍しくありません。
病院によっては閉塞性であってもMESAよりMicro-TESEを勧める場合がありますが、当院ではこのMESAも手術の選択肢として提供しています。
MESAとMicro-TESEの成績を比較したデータがありますので、下記をご覧ください。

MESAとMicro-TESEの臨床成績

(妊娠率)=(妊娠数)/(移植数)、(流産率)=(流産数)/(妊娠数)、(対移植生産率)=(出産数)/(移植数)

当院の無精子症に対する治療法は、閉塞性ならばMESAを、非閉塞性ならばMicro-TESEを行っております。
治療施設によっては閉塞性であってもMicro-TESEを勧めることがありますが、当院では明らかにMESAの方が良好な臨床成績を得られています。
(期間:2009~2012年)